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リハビリスタッフが知っておきたい術前評価6の視点~側臥位編~

手術における側臥位ってなーに。

もくじ

適応

肺や食道などの開胸手術、腎臓摘出術、整形外科股関節手術などでとられることが多い。

手術における側臥位

術中は全身麻酔に加えて筋弛緩が効いているため、自己にて体位を保持することは困難だ。多くの病院で使われているのが若杉氏上肢台と側臥位支持器だ。f:id:kannjityou:20170527204528j:imagehttp://www.mizuho.co.jp/pnet/operating/upload/afb62504a2cc7fe37c77ebcdc2a1cf2a.pdf

製品詳細 | 村中医療器株式会社 | Allen 側臥位用支持器セット

 視点①

患者さんは自分で側臥位を保持することができない
 

 側臥位の実際

実際に患者さんが側臥位をとるとこうなるf:id:kannjityou:20170602121354j:plain

注目すべき点は下側になった側胸部に入れた側臥位枕。

当院では大転子部にも大転子枕を挿入している。

側臥位枕・大転子枕とは

下側側胸部に入れることにより、不安定関節である肩甲上腕関節への負担が減るとともに、肩関節屈曲時に上方回旋した肩甲骨の支えとなっている。

体験してみたが、側臥位枕の有無によって全然安楽感が異なる。恐るべし。側臥位枕。

大転子部への枕の挿入は圧分散が主な役割である。

視点②

✅下側になる体幹・下肢に異常な骨突出はないか?

 

術前評価

側臥位の手術が予定されていれば見ておきたい評価項目を考えていく。

下半身

側臥位は支持基底面が狭く、不安定な体位といえる。

私が側臥位を作成する際に工夫していることは、下半身のポジションだ。

できる限り下側の股関節・膝関節を術野の妨げにならない程度に屈曲させ体位を安定させるようにしている。圧分散にもつながる。

視点③

✅股関節・膝関節に屈曲90度以上の制限はないか?

 

また、上側になった下半身も過度な内転制限があると姿勢が不安定になってしまう。

当院では大きめのクッションを両下肢の間に挟んでいる。

視点④

✅股関節に過度な内転制限はないか?

 

上半身・体幹

上半身は見てわかるように両上肢ともに屈曲位である。おおよそ90度は屈曲位をとる。

視点⑤

✅両上肢の肩関節に屈曲制限はないか?何度までなら屈曲が可能か?

 

肩関節に限ってはとても重要な観察項目である。

実際に肩が屈曲できないために体位作成の際に苦労する症例もある。

上肢が術野の進行の妨げになったり手術時間が延びたり、患者さんに不利益なことが多い。

 リハビリスタッフの介入により肩関節の屈曲が可能になることや、どこまでなら屈曲が可能かなど適切な情報を提供してくれることで、手術自体に非常に有益なことが多くなると思う。

 

また脊柱に側弯があると、側臥位を取った際に手術台との隙間ができてしまい、体勢が不安定になる。

視点⑥

✅脊柱に過度な側弯はないか?

 

触診技術が得意なリハビリ職種ならではの気づきではないだろうか。

 

以上、大まかな情報をまとめてみた。

リハビリテーションの時間内に実際に側臥位をとることも1つかなと思う。

何か懸念事項があれば執刀医や主治医・オペ室看護師に伝えてあげてくださいね。

 

 

 

 

リハビリスタッフが知っておきたい術前評価11の視点~術中体位(①背臥位)編~

リハビリスタッフが術前から関わることは珍しくない。

理学療法士は筋骨格系の知識に富んでいるため、術中体位において安楽長時間の手術に耐えうる体位の作成に十分に生かすことができる。リハビリスタッフにしか評価できない視点であると思う。

 

しかし、術中の体位がどのようにつくられるか、どのような種類があるかわからなければ活かすことができない。そのため術前評価の視点を術中体位に絞りまとめてみた。

 

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 もくじ

 

興味を持っているか?

手術時間はどれだけか?

体位は?

既往歴から体位作成においての懸念事項はない?

どんな道具を使って体位を作るの?

長時間手術ならば皮膚の状態は?栄養状態は?

異常な骨突出はない?

 など手術を受けるための術中体位について評価するべき点があることに気づきたい。

 

✔︎手術自体に興味を持っているか?

 

背臥位

背臥位は最も手術体位で多くとられる姿勢といってよい。

支持基底面が広く、術中ローテーションをしても比較的安定した体位といえる。

 

種類としては当院では2種類だ。

①肩外転背臥位

②手しまい背臥位

である。

 

適応手術

一般開腹OPE・開心OPE・眼科OPE・脳外OPE(一部除く)・耳鼻科OPE

 

アセスメント 

①肩外転背臥位

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当院では消化器外科の手術で取られることが多い。両上肢が手術進行の邪魔にならない手術の際にとられることが多い。

 

 アセスメントの視点

✔︎外転制限はないか?原因の関節はどこか?

✔︎どの範囲であれば、外転は可能か?

✔︎痛みが出現する具体的ポジションは?

✔︎そもそも背臥位をうまくとることができているか?

✔︎背臥位による腰痛はないか?

 

そして、術後の視点として

✔︎肩関節に新たな痛みが出現していないか?

(大結節による肩峰下内容物の圧迫)

 ✔︎術後の腰痛の増悪はないか?

 

など観察したい。

 

②手しまい背臥位

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 http://www.mizuho.co.jp/pnet/operating/upload/52b2b493be94479608f0a81c2f9ca6fc_2.pdf

当院ではアームシールドを採用している。

上記製品によって両上肢を身体に沿わせるような体位だ。

耳鼻科や脳外科の手術のように両上肢が手術の進行の妨げになる際にとられることが多い。

 

アセスメントの視点

✔︎肩関節の内転制限はないか?

✔︎脂肪の挟み込みによる内転制限はないか?

 

そして、術後の視点として

✔︎肘窩圧迫による尺骨神経麻痺は出現していないか?

を観察したい。

 

まとめ

リハビリスタッフのアセスメントの結果で何か懸念されることがあれば執刀医、麻酔科医、オペナースに伝えてほしい。伝える場合は「具体的に」だ。

 

「このポジションで痛みがでるので、このような姿勢は避けてください。」などと伝えてほしい。

 

 術野の確保と進行が最優先であるため、全ては防ぐことはできないかもしれない。しかしわざわざ痛みがでる姿勢を好んでとる執刀医はいないと思う。

次号。側臥位。

 

 

 

 

 

きっとうまくいく☺︎

通勤前に

先日、呼吸療法認定士の資格試験の募集が始まった。

呼吸療法認定士は最近ではそれほど珍しくないまで名前が浸透してきている。

私も周術期をかかわる身として呼吸の知識を深めたいと考え受験しようと考えた。

そして噂は聞いていた。すぐに定員に達すると。

募集開始時間の直後に郵便局から振り込まないと定員から溢れるらしい。

本当か?私は半信半疑。しかし、受験準備も労力を要したためこの機を逃してはならないと思い通勤前に郵便局に立ち寄ることにした。

自転車通勤のイラスト(男性)

 郵便局には営業時間前についた。シャッターが開く前に何やら人影が。

!?

「見覚えのある封筒、そして宛先」

私よりも先に二人も並んでいた。用件は同じ。

恐るべし。呼吸療法認定士。とてつもなく人気だ。受かるといいな。

 

リハビリスタッフと話し合いにて

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何やら携帯に連絡が。

リハビリスタッフ:「相談したいことがある」

私:「なんだろー」

 

当院では手術前に呼吸器カンファレンスというものが週に1回開催されている。

出席者:執刀医・病棟ナース・リハビリスタッフ・オペナース

我らがオペナースも持ち回りで1人参加している。

 

リハビリスタッフは手術後ある胸郭出口症候群の既往のある患者さんに術後しびれがでてしまったことをオペナースである私に伝えたっかたようだ。

 

リハビリスタッフ:「胸郭出口症候群がある患者さん。手術後にしびれが出ちゃってね。呼吸器カンファレンスで胸郭出口症候群があるので手術体位に気をつけてくださいって言ったのに。手術室の看護師さんはみんな胸郭出口症候群わからないのかな?」

私:「うーん。確かに術中の患者さんを看護する身として既往の胸郭出口症候群の病態を知らない手術室看護師がいることは知識不足であると思う。」

(しかし、これはコミュニケーションエラーの問題もある。わかったつもりで話が進んでいたようだ。伝え方の問題もありそうだぞ)

 

私:「手術室看護師にわかりやすい伝え方として、このような姿勢(外転位)であれば痛みが出ますなど具体的に示してもらえると術中体位作成につながるので今後は具体的にお願いします。」と伝えておいた。

 

伝えることが大切ではない。伝わることが大切であると思った日でした。

 大丈夫。きっとうまくいく。

呼吸

周術期でどう活かす

当院では術前訪問は、長時間手術と特殊体位をとる患者さんに行っている。

手術日の前日に受け持ちオペナースが患者さんの部屋に訪問している。

手術当日の流れや、麻酔方法や体位などを説明して、不安の解消や体位をとれるかのアセスメントなどをしているわけだ。

私は思うのだ。術前訪問はとても有意義のあるもの。大切である。

加えて、術後の無気肺などの合併症を予防するために、簡単に呼吸法(深呼吸)を伝えることはできないかと。

呼吸訓練

なぜ術前の呼吸訓練がいいのか。

呼吸器合併症の予防である。なかでも無気肺予防に効果的であると文献に多数ある。

一回換気量の増加・肺胞の虚脱防止に役立つからだ。

それを術前から患者さんに説明し、術後訪問でも一緒に行えばより効果的になるのではないかと考えた。

しかも比較的、深呼吸の指導は行いやすい。

戦略立てる

よし、実現するにはどうしたらよいか。

まずはオペ室看護師長・術前訪問担当看護師に相談だ。

文献を片手に説明すれば、説得力も増すだろう。

次に呼吸器の医師にも始める旨を伝えたほうがいいだろう。

あとは、リハビリスタッフにも相談だ。なにかよきアドバイスをくれるかもしれない。

結果は追って報告する。

 

 

焦る。

 午前中

午前中は術後訪問6件。

昨日手術した患者さんのお部屋に訪問だ。

痛みでなかなか眠れない患者さん。

オペナースだけでなく麻酔科医と薬剤師さんも一緒に訪問してくれるため、その場での解決ができることが強みだ。

痛みの種類・強さによって薬を変えてくれる。

患者さんによっては痛みを我慢している人がいる。

うまく痛み止めを使って離床を進めたほうが良い。

それを伝えることができるだけでも術後回診にが意義があると思う。

 

午後

そう私はオペナースだ。術後回診チームではあるがオペにも当然入る。

本日のオペ。

同僚の勘違いにより私は急に心臓外科手術に入ることになった。

さすがに焦る。人工心肺も回るとなるとなおさらだ。

昼休みから手術開始まで必死でマニュアルを読み込んだ。

生まれて一番集中したのではないか。

そしてなんとか、無事に生還。手術も無事に終わった。

準備は余裕をもってしたいものである。

 

 

更新!

カンファレンス

大きな変化と言えば、リハビリカンファレンスに参加するようになったこと。

リハビリスタッフ〔理学療法士〕さんとコネクションができたことが大きかった。

その方は、親切にもリハビリ医や技師長にも紹介してくださった。

本当に感謝だ。

これからも時間が合う限り参加し続けたい。

手術室看護師

手術室看護師には

そもそも。手術室看護師の役割というと2種類がある。

器械出し(直接介助)看護師外回り(間接介助)看護師

器械出し看護師

 いわゆるドラマなどの、

Dr:「メス」

器械出しナース:「はい(渡す)」

のこれである。ドラマからはオペナースの花形とも感じるが、私の印象は実に泥臭い

ドラマで出てくる器械はたかだか「メスやコッヘル、クーパー」くらいか。

実際は科や術式によって使う器械がもちろん違い、その数も膨大。

器械の名前がわからないともちろん手渡せず、当たり前だが怒られる。

怒られる→覚える。怒られる→覚える。実に泥臭い。

 

教科書的には、

手術操作中は医師に術野から目を離させることなく必要な器械・器具・医療材料を素早く、的確に手渡すことが主な役割である。それによって、術者は作業能力を十分に発揮することができ、手術の質の向上・手術時間の短縮につながるといわれている。

 

外回り看護師

 

 実は私もあまりなじみがなかった。学生時代教科書で「ふーん」と思ったくらい。

患者さんが手術室にきて患者さんと最初に会う看護師が外回り看護師であることが多い。患者さんが抱く不安を少しでも軽減させるべく努力をする。

また、手術の進行とともに呼吸・循環・体温の全身面から患者の状態を観察し、急激な変化に対応できるよう準備もする(モニタリング)。

私の印象はコーディネート屋さん。術者や麻酔科医、器械出し看護師がスムーズに効率よく手術に取り組めるよう努める。

 

 

血ガス?

私が外回り看護師をしていた時の事。

麻酔科医:「血ガス40%でよろしく」

私:「了解!」

私は血ガス測定機にかけ走る。

測定器へのセッティング、タッチパネルは手慣れたものだ。

待てよ。そもそも私、血ガス読めないぞ。

次号にて伝達します。

 

世界でいちばん簡単に血ガスがわかる、使いこなせる本: ナース・研修医のための

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